ジャンヌ・ヴィセリアルをご存知だろうか?才能豊かなビジュアル・アーティストであり、研究者でもあるこのフランス人アーティストは、この春から夏にかけて、パリで開催される小さな 無料展覧会で、印象的な作品の数々を披露する。2025年5月17日から7月19日まで、Galerie Templon - Beaubourgは、「Nymphose」と 題されたインスタレーションで、変態をテーマとした彼女の2年間の仕事の集大成を紹介している。
2ヶ月間、ジャンヌ・ヴィセリアルの 「プレセンス」と呼ばれる、彼女の作品の特徴である黒い糸、かぎ針編み、または滑らかな糸で作られた大きな彫刻の数々を鑑賞することができる。この機会に、ギャラリーの唯一のメイン・ルームは、親密なベッドルームのような場所に改装され、大小合わせて15点近い彼女の「プレゼンス」を鑑賞することができる。労働中であれ、情愛に満ちた抱擁の最中であれ、これらの彫刻は修道院のような沈黙の中で私たちを観察しているようだ。部屋の奥にあるインスタレーションと、胸に花を隠し床に横たわる彫刻は特に特別だ。
この展覧会では、一本の糸から作られた小さな「セックス・ボツ」の壁も公開され、そこに初めてブロンズと純金のナゲットが埋め込まれた。これらの作品は、時の流れの恐怖、進化、消滅など、さまざまなテーマを喚起させる。
これはファッション・ファンを魅了する展覧会だが、それだけではない。 ジャンヌ・ヴィセリアルの驚くべき実践は、すでに日本の塩田千春の作品を賞賛している現代アートの愛好家にも感銘を与えるはずだ。この2人のアーティストの創作過程にはある種の共通点がある。そして、この2人のアーティストがともにテンプロン・ギャラリーの代表であることも無駄ではない。
しかし、塩田千春が赤、白、黒のワイヤーを使ってモニュメンタルなインスタレーションを制作するのとは異なり、ジャンヌ・ヴィセリアルは白または黒のワイヤーとロープを使い、ジャンヌ・ヴィセリアルが開発し特許を取得した「編み」の技法で造形した彫刻を制作する。パリでの新しい展覧会では、ジャンヌ・ヴィセリアルは、黒に重きを置き、エレガントで深い輝きを放つ作品を選んだ。
1991年生まれのジャンヌ・ヴィセリアルは、テキスタイルの研究を通して現代の服飾デザインの手法に疑問を投げかけることを好む。コスチュームデザイナーを目指し、2015年にパリの装飾芸術学校で服飾デザインの修士号を取得した後、2019年にSACRe(科学、芸術、創造、研究)の博士号を授与される。
パリのパレ・ド・トーキョー(2018年)、ローマ(ヴィラ・メディチとファルネーゼ宮殿、2020年)、アヴィニョンのコレクション・ランベール(2021年)、パンタンのマガザン・ジェネロー(2021年)、サン・ドニ大聖堂(2022年)で展示されている。
ジャンヌ・ヴィセリアルは この夏、ナントでクレール・マランとともに「In Silentio」展を開催する一方、パリでは現在、崇高な作品の数々を展示している。2025年5月17日から7月19日まで、Galerie Templon - Beaubourgで開催される芸術的イベントは見逃せない。ギャラリーはボーブール通り30番地の建物の中庭の奥にある。
開催日および開催時間
次の日
火 :
from 午前10時00 to 午後07時00
水 :
from 午前10時00 to 午後07時00
木 :
from 午前10時00 to 午後07時00
金 :
from 午前10時00 to 午後07時00
土 :
from 午前10時00 to 午後07時00
所在地
ダニエル・テンプロン・ギャラリー
30 rue de Beaubourg
75003 Paris 3
料金表
無料
公式サイト
www.templon.com
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入場無料